ラオス

Church in Laos

2001年6月、7月、8月)

アメリカに本部をもつラオス人権評議会からの報告書である。250以上のモング族とラオ族の宗教指導者やその信者がラオス共産党政府に逮捕され、いくつかの州で60以上のキリスト教会や宗教団体が閉鎖された。イギリスに本部をおくキリスト教人権団体であるジュビリー・キャンペーンは、中央政府が内密に地方政府に国中の教会を閉鎖することを要求したという情報を入取したことを明らかにした。この情報は、キリスト教徒が銃口を向けられ脅されて、信仰を自発的に辞めるという内容の書類にサインすることを強制させたこと、もし応じない場合には、土地や暮らしを失うことになると脅していたという様々な人権団体との報告と一致しているといえる。

別のイギリスの団体である「世界キリスト教連帯」は、8人のプロテスタント教徒を逮捕し、信仰を自発的に辞めさせるためにショック療法を加えたと、7月に報告している。

その団体の報告書によると、その逮捕された男性達は、中には手錠をかけられ、足かせのついたさらし台にのせられた者もおり、その場の重圧に耐えることはできなかったとのことである。政府は、ラオスにおける福音主義のプロテスタント運動の発展と、ラオスとベトナムとの国境沿いに住む少数部族であるのモング族の人々に対して懸念していると噂されている。

AP通信は、ラオスのキリスト教徒逮捕の報道の際、ラオスは、キリスト教の割合が少ない、仏教が主体の国であると特筆している。「一党独裁政権ではあるもののラオスの法律は、礼拝の自由を規定している。しかし反政府運動に焦点を当てていると思われる集会が教会で行われることを用心し、政府関係者が特定の地域におけるキリスト教徒を迫害している。秘密主義政権は、いかなる反政府も容赦しない」とAP通信は報告した。