私は、スリランカ仏教僧であるニャナポニカ・マハサラから教えてもらったマインドフルネス方式の瞑想を途中中断することはあったが、ここ何年か実践している。彼と始めて会ったのは、25年程前、森の中にある修道院の外であった。これは、何かについて深く考えるという瞑想ではなく、逆に、j自己を中心においてみた経験、すなわち自身の思考の範疇で構築する通常の世界の意識を無にする瞑想である。私達自身の通常世界とそのもとになる全ての欲望と不安を無にすることによって偉大な真実への道が開かれ、悟りの境地に到達することを目的としている。

今まで経験した発見の一つは、ほんの数ヶ月前にあった。通常の意識では、自分はここにおり、世界は彼方にある。しかし自分が自分自身を離れ、周りを取り囲み、ささやきかけ、そして全ての希望や恐れを呼び起こした。しかし、約10分間の瞑想後、目を明けた時、突然、私は、世界が自分の外にあるのではなく、自分が世界の一部であり、それゆえ、恐れや懸念を抱くものではなく、受け入れられていることに気づいた。今までの世界と同じであるが、見方が変わったことにより全く異なった世界となった。その間ほんの1〜2分であったが、完全な自由と幸福を感じた。

私は、その時一人だったが、もしこの新しい意識が通常の生活に続いていたとしたら、他の人への私の態度は、自身の考えから開放され、私がしなくてはならなかった全ての人々へ愛や思いやりをかけていたであろうと信じている。

その新しい意識は続かなかったが、それは(その発見以前の一神教での体験もあわせて)、各宗教がそれぞれのやり方で探求している超越した境地を暗示し、各宗教がそれぞれの方法で表現している超越した実体があると信ずべき確信を与えた。


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