1999年10月4日夜、オックスフォードのマンスフィールドカレッジにて、「開発のための諸宗教対話」(WFDD)との共催でIICの講演会が開催された。世界銀行の英国・アイルランド代表であるアンドリュー・ロジャーソンは、世界銀行が、各国の戦略企画を開発するためにその政府を支援している発展途上国において行われている新しい試みについて説明した。この新たな取組みは、謙虚さ並びに多くの理解の促進が必要なことを強調しています。総合開発機構(CDF)は、こうした方向性の重要なステップとして、いくつかの国で試験的実施を行う計画である。総合開発機構のプロセスは、まず、今後15年または20年間に優先されるニーズを選定し、そして国際的団体から市民団体にいたるまで種々の団体とコーディネートしながらこうしたニーズにこたえるための戦略を開発する。

変化は、一夜にして分かるものではなく、さらに、文化や価値観といった実体のないものを扱い慣れていない経済学者達は多くの課題をかかえている。

こうした意味で、アンドリュー・ロジャーソンは、宗教団体と世界銀行間には対話が必要であり、連携をなくしては、改善されないことを強調した。ときに貧しい人々の代弁者であり、また一般大衆のすばらしい経験の宝庫である宗教団体は、世界銀行に欠けている総体的な見方や実体のないものに対する理解を教示してくれると考えている。WFDDは、宗教団体とワールドバンクとの対話促進に真剣に取り組んでおり、この対話は交渉や対決のためではない。例えば、タンザニアでは、全医療サービスの40%を供給している宗教団体に世界銀行との対話の機会を提供した。


IIC Newsletter 12: www.interfaith-center.org